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サークルの扉を開けても、入り口の前に座ったまま出てこない。せっかく時間を作ったのに毎回この調子だと、部屋んぽをさせていないのは虐待になるのではと心配になってしまいますよね。先に答えを書くと、部屋んぽは毎日やらなければいけない決まりごとではありません。ケージの中で立ち上がれて、体を伸ばして寝られて、向きを変えて数歩跳べているなら、出たがらない日があっても責めなくて大丈夫ですよ。
この記事では、部屋んぽをしない選択が問題になる線引きと、1日に確保したい運動量の目安、ケージから出たがらない理由、様子を見ていい場合と動物病院に相談したい場合の分かれ目、出たがらないままでも運動量を足せる工夫をまとめます。
目次 [非表示]
部屋んぽをしないこと自体が、虐待になるわけではありません
問題になるのは部屋んぽの有無ではなく、うさぎが体を動かせる広さが足りているかどうかです。環境省が出している家庭動物の飼い方の基準でも、動物の種類や習性に応じて、運動・休息・睡眠ができる広さを確保することが求められています。部屋で遊ばせる時間そのものが義務として挙げられているわけではありません。
つまり、ケージが十分に広くて、その中で自由に動けているなら、外に出す時間が短くても足りているという見方ができます。逆に、幅60cmほどの小さなケージに入れっぱなしで外にも出さない、という組み合わせになると、運動できる場所がどこにも無いことになります。
ケージの中だけで足りているかは、次の4つで確かめられます。
- 耳を立てて後ろ足で立ち上がっても、天井に頭がつかない
- 体を横に伸ばして寝そべっても、どこかに当たらない
- 向きを変えて2〜3歩、ぴょんと跳べる
- トイレと寝る場所が離れている
このうち1つでも引っかかるなら、出す時間を増やすより、ケージを広くするかサークルをつなげるほうが先です。サイズの考え方はうさぎのケージのおすすめでまとめています。
(参考:環境省)
1日の運動量は、外に出た時間ではなく動けた広さで見ます
部屋んぽの時間を測るより、1日のうちに何歩か続けて跳べる場所があるかで考えると判断しやすくなります。一般には1日30分から1時間ほど外に出す方が多いですが、これはケージが手狭な家庭を前提にした目安です。常設のサークルが1畳ほどあるなら、出さない日が何日かあっても運動量は足りていることになります。
下の表は、住まいの形ごとの目安です。数字は厳密なものではないので、週に1回体重を測りながら調整していくのがおすすめです。
| 住まいの形 | 外に出す時間の目安 | 足しておきたいこと |
|---|---|---|
| 幅60cm台のケージだけ | 1日60分前後 | サークルで範囲を区切る |
| 幅80cm以上のケージ | 1日30〜60分 | 段差やトンネルで動きを作る |
| ケージ+常設サークル | 出さない日があってよい | 週1回の体重測定 |
| 部屋に放し飼い | 必要なし | かじり対策と隠れ家 |
体重が増えていくなら運動が足りていないか、おやつが多すぎるかのどちらかです。測り方はうさぎの体重計のおすすめで紹介しています。
ケージから出たがらないのには、理由があります
出てこないのは、うさぎがケージを安心できる場所だと思っているか、外に出にくい事情があるかのどちらかです。どちらなのかで打つ手が変わるので、よくある4つから順に見ていきましょう。
外の音やにおいにまだ慣れていない
お迎えから2週間ほどは出てこない子が多いです
うさぎにとって新しい部屋は、どこに何があるか分からない場所です。鼻先だけ出してすぐ戻る、入り口で固まる。この時期は無理に抱き上げて外に出さず、扉を開けたまま人が離れて待つほうが早くなじんでくれます。
わが家でも、お迎えから2週間は扉を開けても入り口の前で止まったままでした。夕方6時ごろに開けるようにしてから、自分から出てくるようになりましたよ。最初の過ごし方はうさぎのお迎え初日は何をする?にまとめています。
床が滑って足を踏み出せない
フローリングは踏み出しにくい床です
うさぎの足裏には肉球がなく、毛で滑り止めをしています。つるつるの床では一歩目から足が流れてしまうので、出たくないというより出られない状態になっていることがあります。
出てきても数歩で座り込む、へそ天にならずきょろきょろしている。そんなときは床を変えるだけで動きが変わります。滑る床のまま走り回ると、足腰にも負担がかかりやすいとされています。
起きている時間とずれている
うさぎがよく動くのは朝方と夕方以降です
うさぎは薄明薄暮性といって、明るくなりかけの時間と暗くなりかけの時間に活発になります。昼の2時に扉を開けても、ちょうど眠い時間帯にあたるので出てきません。
部屋んぽの時間を夕方に寄せるだけで出てくるようになる子は多いです。帰宅が遅い家庭なら、夜8時以降でも構いませんよ。
体のどこかが痛い、または重い
前日まで出ていたのに急に出なくなったら体の側を疑います
足裏が痛い、おなかの動きが落ちている、太って動くのがつらい。どれも出たがらない理由になります。とくに足裏の毛が薄くなっている子は、着地のたびに痛むので跳ぶのを避けるようになります。
肥満かどうかは、背中をなでたときに背骨がうっすら触れるかで見当がつきます。骨が分からないほど肉がついているなら、牧草中心の食事に戻してみてください。
様子を見ていい場合と、動物病院に相談したい場合
扉を開けても出てこないだけで、食べる・動く・うんちが出ているの3つがそろっているなら、様子を見ていて大丈夫です。一方で、次のどれかが重なっているときは、運動不足の話ではなく体の不調として考えたほうが安全です。
- 前日まで出ていたのに、急に出てこなくなった
- 出てきても数歩で座り込む、後ろ足を引きずる
- 足裏の毛が薄い、赤くなっている、かさぶたがある
- うんちが小さくなった、数が減っている
- 牧草にもペレットにも口をつけない
- 背中を丸めてじっとしている、歯ぎしりをしている
足裏の変化はソアホックの入り口です。進むほど治りにくくなるとされているので、毛が薄いうちに床を見直すのが近道ですよ。段階ごとの見分け方はうさぎのソアホックとは?で紹介しています。
うんちの変化は、おなかの動きが落ちているサインのことがあります。半日うんちが出ていないなら、その日のうちに連絡しておきたいところ。気になる症状があるときは、自己判断せず動物病院で相談しましょう。
(参考:公益社団法人日本獣医師会)
出たがらない子のまま、動く回数を増やす工夫
出てこない子を引っぱり出すより、出口の先を歩きやすくするか、ケージの中に動く理由を作るかのどちらかが現実的です。どちらも今日から試せます。
まず、床です。サークルの中にマットを敷いて、滑らない足場をひと続きに作っておくと、一歩目のこわさが減ります。
サークルの下に敷いて、滑り止めと防水を一度にまかせられるマットです。爪が引っかかる面があると、つるつるの床で足が流れてしまう子でも最初の数歩を踏み出しやすくなります。おしっこが染み込まないので、出てきたそばでトイレを失敗しがちな場合にも使いやすいですよ。
次に、ケージの中です。何もない四角い空間だと動く理由がないので、くぐる場所をひとつ足すだけで行き来が増えていきます。
ケージやサークルに置いて、くぐる・隠れるを足せるトンネルです。出たがらない子は広い場所より体がすっぽり入る狭い場所を好むことが多いので、通り道ができると自分から動く回数が増えていきます。布をかじる子もいるため、最初の数日は目の届く時間だけに使うのがおすすめです。
牧草でできたトンネルや、掘れるおもちゃを入れる手もあります。ケージの中で過ごす時間が長い子ほど、退屈しのぎになるものを置いておくと、ケージかじりや足ダンも落ち着いてくれますよ。
よくある質問
部屋んぽは毎日しないとだめですか
毎日でなくても大丈夫です。ケージやサークルの中で立ち上がれて、数歩跳べているなら運動量は足りていると考えられます。ただ、1週間まったく動いていない様子なら、体重と食べる量を確かめてみてください。
部屋んぽをしないと太りますか
運動量が落ちれば太りやすくはなりますが、体重に直結するのはおやつの量です。1日に与えるおやつを小さなひとかけらまでにして、牧草を食べ放題にしておくほうが効きます。週1回同じ時間に測って、増え方を見ていきましょう。
部屋んぽはいつから始められますか
お迎えから1週間ほどたって、食べる量とうんちが安定してから始める方が多いです。最初は5分ほどで切り上げて、戻りたがったらそのまま戻してあげてください。戻らなくなったときの対処は部屋んぽのあとケージに戻らないの記事で紹介しています。
うさぎのペースに合わせて、動ける場所を作っていこう
部屋んぽをしないこと自体が悪いわけではなく、見ておきたいのはうさぎが1日のうちに体を伸ばして跳べる場所があるかどうかです。ケージの中で立ち上がれて寝そべれているなら、出たがらない日はそのままにしておいて構いません。
出てこない理由が床や時間帯にあるなら、マットを敷く・夕方に開ける、といった小さな変更で動きは変わってくれます。急に出てこなくなった、足を引きずる、うんちが減った。このときだけは運動の話として片づけず、動物病院に相談してみてください。








