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朝ケージをのぞいたら、目頭に白っぽい目やにがついている。拭き取っておいたのに、次の日も同じところが濡れている。そのままにしていいのか、病院に連れて行くほどなのか、判断がつかなくて落ち着きませんよね。うさぎの目やには、目から鼻へ抜ける涙の通り道が詰まりかけているときに出るものが多いです。ただし、片目だけ涙が止まらない・まぶたが赤い・牧草を残しはじめた、このあたりが重なっているときは様子見では間に合いません。
この記事では、うさぎの目やにと涙やけがどうして起こるのかを整理したうえで、考えられる原因・様子を見ていい線と動物病院へ行く目安・家でできる目のまわりのふき方・毎日の予防までまとめました。受診のときに伝えると診察が早く進む3つにも触れています。
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うさぎの目やには、涙の通り道が詰まったときに出ます
目やにそのものは汚れではなく、行き場をなくした涙がたまったものです。うさぎの目は、涙を鼻へ流して処理しています。その通り道が細くなると、涙は目のふちからあふれ、目頭にたまって固まっていきます。
涙は目頭から鼻へ抜けていきます
涙は目の表面を潤したあと鼻の奥へ流れていきます
涙は目の上側にある涙腺から出て、まばたきで目の表面に広がります。そのあと下まぶたの目頭にある涙点という小さな穴から、鼻涙管という管を通って鼻の奥へ抜けていきます。ふだん涙が出ていることに気づかないのは、出た分がそのまま鼻へ流れているからです。
うさぎの涙点は下まぶたに1つだけで、人のように上下に分かれていません。抜け道が1本しかないので、途中が狭くなると、たまった涙はすぐ目のほうへ逆戻りします。
鼻涙管は、鼻へ向かうまでに細くなったり曲がったりしています。そのうえ上の歯の根のすぐ近くを通るので、歯の変化がそのまま目に出てしまうことがありますよ。
白く濁った目やには、膿とは限りません
うさぎの涙はもともと白っぽく乾きます
うさぎの涙には脂質やたんぱく質が多く含まれていて、たまったまま乾くと白いクリームのような見た目になります。白いから膿、とは限らないところです。
見分けるなら、色と粘り方を見ます。白くてさらっとしていて、拭けば皮膚がきれいに出てくるなら、たまった涙が乾いたもの。黄色や緑がかっていて糸を引く、まぶたのふちがくっついて開きにくい、こちらは細菌が関わっていることが多いです。
量も手がかりになります。目頭に米粒ほどついている程度と、毎日拭いても次の日にたまっている状態は、別のものとして見ておきたいところ。
涙やけは、涙がこぼれ続けた跡です
涙やけは涙があふれ続けている印です
目の下の毛が茶色く変色して、束になって固まってくる。これが涙やけで、目やにより一歩進んだ状態です。あふれた涙が毛を濡らしたまま乾かないので、色がついて固まっていきます。
やっかいなのは、濡れた皮膚が傷みやすいことです。毛が抜けて地肌が赤くなり、そこがかゆくてこするという流れになりやすい。前足でこするので、手首の内側が黄ばんで固まっていないかも見てみてください。
目の下だけでなく、前足の内側が汚れていたら、涙が何日も続いているということ。拭き取るより先に、原因のほうを探す段階です。
原因は、歯・感染・目に入ったものの3方向から考えます
答えを早く出すなら、片目か両目かを見るのがいちばん近道です。片方だけなら歯や異物、両目そろって出ているなら感染や環境のほうが疑わしくなります。
いちばん多いのは、歯の根が涙の通り道を押していることです
片目だけ涙が続くときは歯のほうを疑います
うさぎの歯は一生伸び続けます。上の切歯や奥歯の根が伸びすぎると、すぐ横を通る鼻涙管を押して、涙の抜け道をふさいでしまうことがあります。左右そろって同じだけ伸びることは少ないので、片側だけ濡れるという形で出やすいです。
一緒に出るサインは、食べ方のほうに現れます。牧草だけ残してペレットは食べる、口をもごもご動かして牧草を落とす、アゴの下の毛が濡れている。目やにとこれが重なったら、歯の線が濃くなります。
歯の根の向きはレントゲンを撮らないと分からない部分なので、ここは動物病院の判断に任せることになります。家で気づけるサインはうさぎの不正咬合とは?にまとめました。
鼻水やくしゃみも一緒なら、感染が絡んでいることがあります
両目+鼻のぐずつきは細菌感染の可能性があります
涙の通り道は鼻の奥につながっています。そのため鼻の奥で菌が増えると、涙管の出口がふさがって目のほうへ涙が戻ってくることがあります。パスツレラなどの細菌が関わるとされていて、うさぎでは珍しくないものです。
このときはまぶたのふちが赤くなる、白目が充血する、片方の目を細めているといった様子が出ます。鼻の下が濡れていないかも、あわせて見ておきたいところ。鼻の症状の見分け方はうさぎのくしゃみと鼻水で詳しく紹介しています。
牧草の粉やほこりは、その日だけで終わることが多いです
急に出て半日ほどで落ち着くなら異物の線です
牧草の袋を開けた直後、トイレ砂を入れ替えたあと、部屋んぽで床のほこりが舞ったとき。細かい粉が目に入って、片目だけ涙がにじむ程度なら、涙が異物を押し流しているところです。数時間で乾いて、目を気にしなくなるなら、そのまま見ていて大丈夫。
逆に、目をぎゅっと閉じて開けられない、前足で何度もこすり続ける。こうなると角膜に傷が入っていることもあるので、その日のうちに連絡しましょう。傷は時間がたつほど治りに時間がかかります。
粉じんは減らせます。牧草は袋を軽くゆすって粉を落としてから入れる、牧草入れに詰めるのはケージの外でする、トイレ砂の入れ替えもケージから出して行う。この3つだけでも、目をしばしばさせる回数が変わってきますよ。
顔立ちや年齢によっても、出やすさが変わります
鼻の低い品種や顔の短い子は詰まりやすいです
鼻涙管の曲がり方は、顔の形で変わります。ホーランドロップのような鼻の低い品種や、小型で顔の短い品種では、途中の曲がりがきつくて詰まりやすいとされています。お迎えしてすぐの子で片目がいつも濡れている場合、生まれつき通りが悪いこともあります。
年齢が上がってからは、歯の根の変化や、昔の炎症で管が細くなったことが関わってきます。シニア期に入って急に涙が増えたときは、一度奥歯まで見てもらうのが早道です。品種ごとの顔立ちの違いはうさぎの種類と性格にまとめています。
様子を見ていいとき、その日のうちに病院へ行くとき
分かれ目は、拭いたあとに元の顔に戻るかどうかです。拭けば乾いた皮膚が出てきて、食欲も変わらないなら急ぎません。拭いても次の日にはたまっている、毛が濡れたままという状態は、通り道のどこかがふさがっているサインです。
| 様子 | 見え方 | とる行動 |
|---|---|---|
| 片目が少しにじむ | 拭くと乾く・食欲あり | 2〜3日見て、続けば相談 |
| 白い目やにが毎日たまる | 目頭で固まる | 早めに受診 |
| 目の下が濡れ続ける | 毛が茶色く変色 | 早めに受診 |
| まぶたや白目が赤い | 目を細めている | 当日のうちに受診 |
| 目を開けられない | 前足でこすり続ける | 当日のうちに受診 |
| 目やにと牧草の食べ残し | 口をもごもご・アゴが濡れる | 当日のうちに受診 |
| 黒目の中に白いかたまり | 目の中が白く見える | 当日のうちに受診 |
| 顔の片側がふくらむ | 目が飛び出して見える | 急いで受診 |
黒目の中に白いかたまりが見えるときは、目やにではなく目の内側で起きていることがあります。外から拭き取れるものではないので、見つけた時点で病院に連絡してください。顔の片側のふくらみも、歯の根に膿がたまっているときに出る形です。
人の目薬や市販の洗眼液を使うのは避けたいところです。うさぎの目に合う成分とは限りませんし、症状を一時的に抑えてしまうと、診てもらうときに何が起きていたのか読み取りにくくなります。気になる症状があるときは、自己判断せず動物病院で相談しましょう。
受診のときに伝えると話が早いのは、いつから出ているか・片目か両目か・目やにの色と粘り方の3つです。食欲とうんちの様子も添えておくと、歯のほうを疑うかどうかの判断が進みます。明るい場所で顔を正面から1枚撮っておくと、拭いてから病院に着いたときにも元の状態が伝わりますよ。
通える範囲でうさぎを診てもらえる病院を探す手順は、うさぎの動物病院の探し方にまとめました。
家でできるのは、目のまわりを乾いた状態に戻すところまでです
家のケアでできるのは、あふれた涙を乾かして皮膚を守ることまでです。詰まりを通すのは病院の処置なので、こちらは皮膚が傷まないように整える役に回ります。
ふき取りの手順は、次の形が落ち着きます。
- ぬるま湯で湿らせたコットンかガーゼを、目頭に数秒当ててやわらかくする
- 目頭から外側へ、一方向にすべらせる。往復させない
- 固まった塊は、ほぐれないなら無理に引っぱらずそのまま残す
- 乾いたガーゼで水分を取って終わる
乾いた布でこするのは、いちばん避けたいところ。固まった目やにで毛が引っぱられて、まぶたのふちが傷つきます。綿棒で目頭をいじるのもやめておきましょう。
回数は1日1〜2回までが目安です。拭くほど皮膚がこすれるので、毎回ゴシゴシするより、濡れた毛を乾かすことを優先したほうが落ち着きます。顔を触られるのが苦手な子は、おやつを食べているあいだに片側だけ、という進め方でも十分ですよ。
毎日どこを見ておくかを決めておくと、変化に気づく日が早くなります。見ておきたい項目はうさぎの健康チェックと健康診断で紹介しています。
目やにを増やさないために、毎日できること
予防の中心は、奥歯がよく削れる食べ方を続けることです。涙の通り道を押すのは伸びた歯の根なので、歯が自然にすり減っている状態なら、詰まる理由が一つ減ってくれます。
牧草を一日中食べ放題にして、ペレットは決めた量に収めておく。やわらかい牧草ばかりだと噛む回数が落ちるため、硬い刈り取りも混ぜておきたいところです。硬さの選び方はうさぎのチモシーのおすすめで紹介しています。
牧草そのものをあまり食べない子には、同じ牧草を固めたキューブを足す手もあります。
牧草を圧縮して固めてあるので、噛みくだくところから始まって、奥歯を使う時間が伸びてくれます。ただ、牧草そのものよりカロリーは高めなので、1日に何個までと決めて渡すほうが落ち着きます。
与える量の目安はうさぎの牧草キューブのおすすめにまとめました。
ケージの金網をかじる癖も、切歯の向きが変わるきっかけになります。かじれるものをケージに入れておくと、網に向かう回数が減ってくれますよ。
とうもろこしの形に削った木のかじり木で、床に転がしても縦に立てても遊べます。かじる場所がいつも同じ子なら、その近くに置いてみると向かう先を移しやすいですよ。
詳しくはうさぎのかじり木のおすすめで紹介しています。
あとは記録です。月1回の体重測定と、半年ごとの健康診断。わが家でも半年ごとに連れて行って、そのたびに目頭と奥歯をあわせて見てもらっています。同じ角度で撮った顔の写真を残しておくと、涙やけが広がっているのかどうかを自分の目で比べられます。
よくある質問
目やには毎日拭いたほうがいいですか
目頭に少しつく程度なら、気づいたときに1日1回で足ります。拭く回数より、拭いたあとに乾いているかのほうが大事です。毎日たまる状態が1週間以上続くなら、拭き続けるのではなく原因を調べる段階に入っています。
子うさぎのうちから目やにが出るものですか
お迎え直後は環境が変わる時期なので、一時的に出ることがあります。ただ、片目だけずっと濡れている場合は、生まれつき涙の通り道が細いことや、生え方のずれが関わっていることもあります。最初の健康診断のときに、目と口の中をあわせて見てもらいましょう。
片目だけ繰り返すのは、治らないのでしょうか
歯の根や涙管の形が関わっているときは、ゼロに戻るというより付き合っていく形になります。詰まった管を洗ってもらうと一度は楽になりますが、また出てくる子もいます。拭き取りで皮膚を守りながら、定期的に見てもらうのが現実的なところです。
目のまわりの変化に、早めに気づいていこう
うさぎの目やには、涙が鼻へ抜けられなくなったときに出るサインです。白くてさらっとしていて拭けば乾くのか、毎日たまって毛が濡れ続けているのか。片目か両目かと合わせて見ておけば、急ぐかどうかの線引きはつけられます。
そのうえで、まぶたの赤みや牧草の食べ残しが重なったときは、迷わず動物病院へ。今日できるのは、目頭を見て、前足の内側も一度のぞいてみることです。ぜひ次に抱き上げるタイミングで、顔のまわりを確かめてみてください。
(参考:公益社団法人日本獣医師会)








